豊胸術 人工乳房・マンマバッグ
治療方法(施術内容・治療について)
人工乳房による豊胸術とは、シリコンでできた袋状のバッグといわれる人工乳房を挿入してバストアップをはかる手術です。
このバッグといわれる人工乳房には、生理食塩水のバッグとシリコンバッグがありそれぞれに特徴があります。
また、バッグの形状や表面の加工タイプにもいくつか種類があります。
【バッグの種類】
★ 生理食塩水
- 安全性の面から現在でも多くのクリニックで使用されているバッグです。バッグ自体はシリコンでできていますが、中に生理食塩水を入れてボリュームを出します。
- 生理食塩水は体液と同じで人体に使用しても無害なため、万が一バッグが破損して流出しても自然と体内に吸収され尿として排出されます。
★ シリコンバッグ(コヒーシブシリコン)
- 当院で使用しているシリコンバッグはコヒーシブシリコンといわれるタイプのシリコンバッグで、シリコンがスライム状になっているため、バッグが破損しても体内に流れ出る心配がなく形状を保てる様に工夫されています。
- シリコンバッグは生理食塩水のバッグに比べ、柔らかく自然な胸の感触を感じることができます。
【バッグの形状】
★ ラウンド型
- 丸い形をしていて、バスと全体にボリュームを出すことができます。
- 胸が垂れていたりバスト上部にボリュームがない方に適していて、胸全体に丸みを帯びた胸になります。
- 胸にボリュームがない方に使用すると、バッグの丸い輪郭が表面に出て不自然な状態になることがあります。
★ アナトミカル型
- 涙型と言われ滴の形をしていて、バストの下側にボリュームを出すことができます。
- 胸が小さくボリュームがない方や、元々大きい方でバストが下垂していない方に適しています。
- 一般的な日本人の体型はバスト上部にボリュームがないため、この形のバッグを入れるとバストの下側が大きくなるため垂れ下がった状態を強調することになります。
【バッグ表面の加工タイプ】
★ スムースタイプ
- 従来から使用されているタイプで、表面がツルツルとした滑りの良いタイプのバッグです。
- スムースタイプは被膜拘縮(バッグを包むカプセル状の膜ができ、この膜が厚く硬くなる状態のこと)を起こしやすいといわれているため、定期的なマッサージが必要となります。
★ テクスチャードタイプ
- 表面に特殊加工がされザラザラとしたタイプのバッグです。
- スムースタイプよりも被膜拘縮を起こしにくく、位置がずれにくい特徴があります。
【挿入する位置】
★ 大胸筋下
- 脇の下を数センチ切開し大胸筋の下にバッグを挿入するため傷跡がほとんど目立たず、バッグの輪郭がわかりにくい自然な胸の状態に仕上がります。
- 特に乳腺の発達がなく乳腺が少ない人、痩せていてバストにボリュームがない方はバッグの輪郭が表面に出やすいため、大胸筋下での手術が適しています。
- 大胸筋下での手術は大胸筋を剥離するため、術後は強い痛みを感じる場合があります。
★ 乳腺下
- 胸の下(アンダーバストの位置)を切開し、乳腺の下(大胸筋膜と乳腺の間)にバッグを挿入します。
- 乳腺下での手術は大胸筋を剥離しないので大胸筋下に比べて術後の痛みが少なく、自然な感触を感じることができます。
- 乳腺の下にバッグを挿入するため、乳腺の発達が少なくバストにボリュームがない方はバッグの輪郭が表面に出やすい場合があります。
- また、大胸筋下よりも被膜拘縮(バッグを包むカプセル状の膜ができ、この膜が厚く硬くなる状態のこと)を起こしやすいといわれています。

効果
【生理食塩水バッグ】
生理食塩水は血液と同じ浸透圧に調整され人体に使用しても無害なため、医療用として点滴や麻酔などの薬剤を薄めたり溶かしたりして人体に使用されています。
万が一バッグが破損して体内に流出しても自然と吸収され尿として排出されるため、安全性が高く人体に悪影響を及ぼすことはありません。
【シリコンバッグ】
シリコンは非常に柔らかく、リアルな感触で見た目も自然な仕上がりです。
コヒーシブシリコンはスライム状になっているため万が一破損しても体内に流れ出る心配がなく形状を保てるように工夫されています。
従来のシリコンと違い流れ出ることがないため、入れ替えの際も簡単に取り出す事ができます。
デメリット
【生理食塩水バッグ】
小さな穴でも破損した場合は生理食塩水が体内に流出し、形状を維持することができないため元の大きさに戻ります。
触った感触はシリコンバッグと比較するとやや硬めで劣ります。また、被膜拘縮を起こすと、バッグがよれて凸凹が起きやすくなります。
乳腺下の手術の場合はマンモグラフィー検査など、バッグが潰れることで破損しやすくなるため、大胸筋下での手術の方が適しています。
【シリコンバッグ】
コヒーシブタイプはシリコンがスライム状になっているため、バッグが破損しても体内に流出せずに形状が維持できるため、バッグの破損に気づかないことがあります。
バッグの破損により、中のシリコンが出てる周辺の組織は石灰化する場合があります。
生理食塩水バッグのように、バッグを折りたたんで挿入することができないため、大きなバッグを入れる場合は傷跡が長くなる場合があります。
基本情報
| 施術時間 | 2~3時間 |
|---|---|
| 麻酔・麻酔方法 | 大胸筋下 ・・ 全身麻酔 |
| 通院日 | 翌日/翌々日/1週間後/抜糸/経過診察 |
| 通院回数 | 5~6回 |
| 抜糸 | 10日後 |
| 入浴 | シャワー 2~3日後から(患部を濡らさないよう) |
| 洗顔・化粧 | 洗顔・化粧共に当日から |
| ダウンタイム | 痛みには個人差がありますが数日~2週間くらい、術後の腫れが1~2か月くらいで治まります。 大胸筋下の手術は乳腺下の手術に比べて術後の痛みが強く、乳腺下は比較的楽な場合がほとんどです。 スポーツなどの運動は術後2~3週間後から、お酒は1週間ほど控えていただき、術後の経過をみてからとなります。 痛みがなければデスクワークなど限られた仕事は2~3日後からできる場合もあります。 術後は包帯で圧迫固定をしてお帰りいただきます。出血などのご状態によりますが、通常は抜糸後にノンワイヤーのスポーツブラジャーが着用できるようになり、ワイヤー入りのブラジャーは2~3か月後くらいからの着用になります。 |
| 注意事項 | 術後に重たい物を持ったり激しく動いたりすると、痛みが長引いたり出血の原因となりますのでしばらくの間は痛みを伴う動きは控えて安静にしてください。 マッサージは術後3~5日くらいから行います。最初は診察の際に医師によってマッサージを行いますが、経過診察後は指導の通りにご自身で行ってください。 被膜拘縮を起こしやすい体質など個人差がありますが、初期の段階でマッサージを行うことで予防できますので、積極的にマッサージは行った方が良いでしょう。 |
よくある質問
レントゲンに写りますか
角度や体系、レントゲンの精密度などによっては薄く影の様に写ることもあります。
CT・MRI・乳がん検診の場合は写りますので、事前に申告した方がよいでしょう。胸にバッグを入れると被膜硬縮を起こすと聞きますが、被膜硬縮って何のことですか
バッグを挿入すると体内に異物が入ったと体が認識し、その異物から体を守るためバッグの周りにカプセルと言われるコラーゲン繊維の膜を作ります。この膜が体質や何らかの炎症で極端に厚くなったり硬くなったりすることを被膜硬縮と言います。
被膜硬縮が起きるとバッグが硬くなり変形の原因となります。術後のマッサージをしてバッグ周囲の被膜を作らないようにすれば、柔らかく自然に近い胸になります。術後の痛みはありますか
痛みの感じ方には個人差がありますので、人によってかなり違います。
大胸筋下の手術は、大胸筋を剥離するため乳腺下の手術に比べると痛みが強く、術後に強い筋肉痛のような痛みがあります。
痛みは徐々に弱くなり、時間の経過とともに治まってきます。手術をしても授乳に問題はないですか
大胸筋下、乳腺下、どちらの手術も乳腺を操作することはありませんので授乳に影響はありません。ただし、乳腺下の手術は経験の少ない医師が手術をした際に乳腺を傷つける場合があるかもしれませんので、経験を積んだ医師に手術をお願いした方が良いでしょう。









